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 僕が死んだら。

 質問一
 僕の死について知人友人はどう思うか?

 答え
 いないので分からない。
 もしくは、笑う。
 
 質問二
 僕の死について両親はどう思うか?

 答え
 体裁を気にして泣く。

 質問三
 僕の死について兄弟はどう思うか?

 答え
 恥をかかされたと怒る。

 いてもいなくても変わらない。むしろいない方がいい。
 そんな存在。それが僕。

「なぁ、そんな悲しい事を言うなよ」
「でもね、もう疲れた」
 頭の中で声。
 頭の中で自問自答。
 頭の中の理想の友達。
「少なくとも、自分は悲しむよ」
「有難う」
 頭の中で声。
 頭の中で自問自答。
 頭の中の理想の友達。

 虚しさ、虚しさ、虚しさの局地。
 頭の中で自問自答。
「これって虚しいと思う?」
「思わない。思う訳が無い」
 都合の良い答えを即座に弾き出す。
 何度も何度も繰り返す。
 頭の中での自問自答。

 ……ピピピ。
 目覚まし時計の音。

 朝。
 僕が決めた最後の朝。
 
 それでは最後の質問です。

 質問四 
 僕の死について僕はどう思うか?

 答え
 どうでも、いい。
 だよ、ね?

 答え
 そうだね。それもそうだ。
 いい加減、自分も疲れたし、ね。

トラベルミン